太陽光発電の所得を計算する

はじめに

株の売買やふるさと納税など、色々手を出しているので、毎年e-Taxにて確定申告をしています。
今回は自宅で太陽光発電を始めてから、初の確定申告となるので、所得の算出について、備忘録を兼ねて残しておきます。

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前提条件

  • 何らかの理由で確定申告が必要
  • 自宅の屋根に後付けで設置した太陽光発電設備(発電容量10kW未満)
  • 補助金・ソーラーローン無し
  • 太陽光発電設備を設置してから17年以内

発電容量が10kW未満なので、余剰電力の売電収入となり、雑所得として申請します。当然ですが、売電収入が0の場合は申請不要です。
自宅の屋根に後付けで設置しているので、野立てのような諸々の経費がかかっていません。連系工事負担金もありませんでした。発電パネルが屋根と一体型の場合は、固定資産税を経費として算入できるようです。
ソーラーローンを組んで設置している場合は、利息を経費として算入できるようです。
太陽光発電設備は減価償却が17年(定額法)となっています。もっとも、固定価格買取制度の期間10年を過ぎても売電収入があるか不明ですが。

参考文献
国税庁
自宅に設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入



確定申告に必要な数値と計算

確定申告の際に入力する数値は、収入と経費です。
収入は、売電収入をそのまま入力するだけですが、経費は、発電にかかった費用を、売電と自家消費で分ける必要があります。

  • 太陽光発電設備設置費(税込)
  • 1~12月の年間売電量
  • 1~12月の年間発電量
  • 1~12月の売電収入(税込)

設備設置費は、設置にかかった費用の合計です。我が家の場合、1,576,800円(税込)でした。

年間売電量と年間発電量は、電力モニタから確認できます。SHARPのJH-RWL7W場合、このように表示されます。


我が家の場合、年間売電量は3,390kWh、年間発電量4,051kWhでした。

売電収入は、電力会社から振り込まれた金額です。中部電力のカテエネに登録している場合は、「使用量・料金実績」からデータをダウンロードして、表計算ソフトを使って簡単に求めることができます。我が家の場合、4-12月の期間ですが、102,114円(税込)でした。

所得を求める計算は次の通りです。
償却率 = 1 / 17
年間稼働率 = 発電月数 / 12
売電割合 = 年間売電量 / 年間発電量
経費 = 設備設置費 × 償却率 × 年間稼働率 × 売電割合
所得 = 収入 - 経費

我が家の場合、
償却率 = 1 / 17
年間稼働率 = 9 / 12
売電割合 = 3,390 / 4,051
経費 = 1,576,800 × (1 / 17) ×(9 / 12) ×(3,390 / 4,051) = 58,214(小数点以下切り上げ)
所得 = 102,114 - 58,214 = 43,900

ところで、モニタに表示される年間量の集計期間は、1月1日から12月31日までに対して、売電収入の集計期間は、我が家の場合12月20日までですから、少しずれています。
モニタの表示は、あくまで売電のために設備を使用した比率を求めるためですから、厳密に集計期間を合わせる必要はありません。
(我が家では毎時の記録を残しているので、売電収入の集計期間で計算してみました。年末休みで日中に発電を消費していたので、売電割合 = 3312.7 / 3940.6 となり、経費が266円(0.455%)増えました。が、手間の割に実入りは少ないです。)

ということで、所得の43,900円に対して、所得税(5~45%)と住民税(10%)が課せられます。
私の場合、税率は合わせて30%ですから、税金は13,170円ほどかかり、手取りは30,730円となります。
税金額が大きいですね。私は住宅ローン控除で所得税と住民税が控除されるため、確定申告を行っても税金額はしれていますが、一般的に所得が20万円を超えない人は、確定申告をしない方が手取りは大きそうです。